夜明け前より瑠璃色な -Brighter than dawning blue- 感想4 ミアルート

ミアルート終了。

話的にはよかったと思うと同時に物足りない、そんな感じでした。
いいんですけど、もう少し良くできたんじゃないかと。

小鳥のチコの世話などで少しずつ距離を縮めていくのはミアの性格とかを見ていると、らしくてよかったんじゃないかと。しかもそれが達哉とミアのその後と同じような形になっていることも含めて上手かったと。


他にもフィーナとの出会い、そのときの約束を大切にしていることが感じ取れたのがいいです。母とフィーナの母親との関係をよいものとし、彼女たちの思いを大切にしていたことも。「フィーナが間違った道を歩いて行きそうになったら、正してあげてくれ」との言葉も。

そして、フィーナがさやかの処分を受け入れようとした時の

「それでも姫さまですかっ!」

と叫び、セフィリア(フィーナの母)がそんなふうになることを望んでいなかったと告げ、

「恩を受けた方に仇で返すなんて……王家の一員としてあるべき姿ですか!?」

これは本当心に響きました。そして、これは誰でもないミアが言ったことだからこそだとも。

それを叱った、フィーナに達哉がミアの気持ちを代わりに伝えたところも。こうやって、支えられてこそ主人公だと思います。



そして、別れの時、ミアはフィーナについて帰ろうとするが、最後の時にミアに残るように頼む。自分も親離れしないといけないと。言った時のは感動的でした。ミアがフィーナを思うように、フィーナもミアの幸せを心から願っている、それがよく現れていました。

逆に物足りなかったところが

・ミアではなく、フィーナが最終的な決定をしたこと
・共通ルートの初めのころに感じた微妙な距離感の未解決

この二点です。

前者はミアが一人で決めてよかったものではない、そう思いますが、フィーナについて戻ることを決めた後に、フィーナが残らせるのはなと。二人、もしくは達哉を含めた三人で決めてほしかった。もちろん、今のでも感動的なんですよ。でも、だからこそと。

後者は初めのころに、なんとしてもミアはフィーナと同じ部屋にならないように気を使ったりなどのところが少し遠く感じていました。二人の近さを思えばこそ、余計になんですよね。フィーナルート一回目では解決されなかったし、最後のでは難しそうだと思ったので、ミアルートでかと思ったのですが、ここでも絆の強さとその大本こそあっても、これに繋がる何かの問題とその解決はでませんでしたし。



また、ミアが可愛かったと。自分の中では純粋に可愛いという意味だと今のところ夜明け前よりでは一番かな。

最後にチコが家族を作ったところを二人で見上げて終わるのもこれから先の幸せな未来が想像できてよかったかな。